玄関ドアの隙間はなぜできる?応急処置と確実に解決する方法を解説
玄関にできる隙間は、経年劣化や湿度変化、建物のゆがみなど日常では気付きにくい要因が重なって生じます。放置すると冷気や虫の侵入にもつながるため早めの対策が重要です。今回は、応急処置から確実に解決する方法までわかりやすく解説します。
目次
玄関ドアに隙間が生じる主な原因

玄関ドアに隙間が発生する背景には、日常では気付きにくい構造上・環境上の変化が積み重なっていることがあります。ここでは、それぞれの要因について詳しく解説します。
ドアや建物の経年劣化
築10年以上経過すると、建物全体や玄関ドア本体は少しずつ経年劣化が進みます。
具体的には、時間とともに玄関ドアの蝶番が緩んだり、ドア枠やドア本体がわずかにたわんだりしてしまうことがあります。これらの変化はゆっくり進むため気付きにくいのですが、積み重なることでドアと枠の接し方がずれ、結果として隙間が生じてしまいます。
気温・湿度の変化による伸縮
季節による温度や湿度の変化は、特に木製ドアに大きな影響を与えます。湿度が高い時期には木が水分を吸収して膨張し、乾燥する時期には水分を放出して収縮します。
この繰り返しにより、ドアが反ったりねじれたりし、少しずつ形状が変わっていきます。室内外で温度差が大きい環境では、この影響がさらに強まり、結果として隙間が目立ちやすくなります。
建物の傾き
基礎沈下などで建物がわずかでも傾くと、玄関ドアの枠がゆがんでしまいます。ドア自体に問題がなくても、枠が変形するとドアとの密着が不均一になり、隙間ができるのです。
ゴムパッキンの劣化
ドアの隙間をふさぐパッキンやモールは、年月が経つと硬化したり破損したりして本来の弾力を失ってしまいます。気密性を保つために重要な部分ですが、劣化すると密着性が落ち、わずかな隙間でも外気が入りやすくなります。
施工ミス
まれに、設置時の施工ミスが原因で最初からドアが正しく取り付けられていないケースもあります。設置位置のズレや調整不足があると、使用するうちに隙間が大きくなってしまうことがあります。
設計上の仕様
玄関ドアの中には、通気性や開閉のスムーズさを確保するため、あえてドア下部に数ミリの隙間を設けているタイプもあります。これは不具合ではなく設計上の仕様といえます。
玄関ドアに隙間があるときの応急処置

玄関ドアに隙間ができると、冷気や暖気が入り込みやすくなり、家の中の快適さが損なわれてしまいます。すぐに専門業者へ依頼できない場合に役立つ、自分でできる応急処置について解説します。
なお、これらの方法はあくまで応急処置ですので、根本的な改善には次項の解決策を参考にしてください。
隙間テープで塞ぐ
最も手軽に試せる方法が隙間テープを使う応急処置です。100円ショップやホームセンターで簡単に入手でき、費用を抑えて試せます。
ドア枠の内側に隙間テープを貼るだけで外気の侵入を軽減でき、音漏れにもなります。取り付けや剥がしも簡単なので、急いで対応したいときには特に便利です。
ドア下に「隙間ガード」を取り付ける
ドアの下から風やホコリ、虫が入り込むのが気になる場合は、差し込み式の隙間ガードが効果的です。ドアの下部にスライドさせるだけで取り付けられ、物理的に侵入を防いでくれます。
玄関の環境改善にすぐ役立つため、季節の変わり目や一時的な対策として重宝します。
カーテンを付ける
玄関の室内側に厚手のカーテンを設置する方法も、隙間風対策として意外と効果的です。ドア全体を覆うように取り付けることで、外気の侵入を大幅に軽減できます。
特に冬場の冷気対策としては即効性があり、玄関周りの温度を一定に保つ助けになります。
劣化したパーツを交換する
蝶番やピボットヒンジ、ドアクローザー、エアタイトゴム(パッキン)(※)など、劣化が原因で隙間が生じている場合は、部品を交換することで改善の可能性があります。
メーカーから部品を取り寄せればDIYで対応できるものも多く、比較的低コストで試せるのが魅力です。
※各部品の説明
・蝶番は、開きドアと枠をつなげて開閉できるようにする金属パーツです。
・ピボットヒンジは、ドアの開閉を制御する金具パーツです。
・ドアクローザーは、ドア上部に設置する箱状のパーツで、油圧によってドアの開閉スピードを制御する装置です。
・エアタイトゴム(パッキン)は、扉と枠の間に設置され、ドアと枠がぶつかるのを防ぐ緩衝材の役割を果たすゴム製パーツです。
玄関ドアの隙間を”確実に”解決する2つの方法

応急処置では一時的な改善にとどまるため、根本的な解決を望む方も多いでしょう。そこで、隙間トラブルを確実に解決するための2つの方法について解説します。
ドアの傾きを調整する
玄関ドアの蝶番やピボットヒンジの部分には、調整用のネジが設けられており、これを回すことでドアの位置を細かく調節できます。
調整ネジを操作すれば、上下・左右どちらの方向にもドアの位置を動かせるため、隙間を解消できる可能性があります。メーカーごとに調整方法が異なるため、取扱説明書を確認しながら慎重に作業を進めることが重要です。
ただし、ネジを緩めすぎるとドア本体が外れて破損やケガにつながる危険性があります。調整作業に不安を感じる場合は、専門業者に依頼したほうが安全です。
玄関ドアをリフォームする
隙間問題を最も確実に解決する方法が、玄関ドアを丸ごと交換するリフォームです。
築15年以上が経過している住宅では、部品ごとに修理するよりもドア全体を取り替えたほうがコストパフォーマンスに優れる場合があります。リフォームすれば、玄関ドア本体の断熱性能が上がり、冷暖房の効率が向上します。
また、防犯に配慮されたプライバシー性の高い玄関に生まれ変わり、玄関ドアのリフォームで家全体がおしゃれになるメリットもあります。
補助金制度を活用できるケースもあるため、費用面の負担を軽減したい方はご自身が対象となるか調べてみてはいかがでしょうか。
なお、玄関ドアの交換費用については「玄関ドアのリフォーム費用相場は?補助金や費用を抑えるポイントを解説」でも詳しく解説しているため、合わせて確認してみてください。
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見積もりの前に工事の流れや必要な作業を丁寧に説明し、納得いただいてから金額を提示するため、リフォームが初めての方でもお任せいただけます。
また、玄関ドアの交換工事は最短1日で完了可能。忙しい方でも生活への影響を最小限に抑えながら、玄関のお悩みを解消できます。
まとめ
玄関ドアの隙間は小さな要因の積み重ねで起きますが、応急処置で一時的に改善し、調整やリフォームで根本から解決できます。住まいの快適さを守るためにも、原因に合わせた対策を進めていきましょう。



